こんにちは。福田泰裕です。
みなさんの学校には、おかしな校則はありますか?
最近、異常に厳しすぎる校則が「ブラック校則」と呼ばれ、問題となっています。
2020年2月11日、NHKの「おはよう日本」で、このブラック校則についての特集が放送されました。
今回はこの放送内容をまとめたものをご紹介します。
最後まで読んでいただけると嬉しいです!
目次
ブラック校則とは?
まず、ブラック校則とはどのようなものを指すのでしょうか。
ブラック校則、
不合理な校則 + 理不尽な指導
によってなされるものです。
寄せられた体験談は1000件以上もあるとのこと。
ブラック校則の具体例を見てみましょう。
「下着の色は白!」と指定したり、
「休み時間は私語厳禁!」などです。
この私語厳禁ルールは、いじめを防ぐためだと学校側は主張します。
専門家の調査によると、不登校になった約10%の子どもたちが校則を理由に不登校になったといいます。
学校のルールづくりが原因で不登校になってしまう現状は、何としても改善されなくてはなりません。
教師たちの主張
このように、「生徒を守るために必要」という意見で全員一致しました。
もし校則が無ければ学校は無秩序なものとなり、それこそ危険な場所になるでしょう。
だから、ある程度のルールは必要だと考えます。
ルールがあるからこそ、学習環境が保証されているのです。
ルールがなくなり学習できなくなってしまうと、それは会社でいうと倒産したことになります。
実は教師も校則に違和感を感じている
一度作られた校則が見直されることなく、現在もずっと残り続けている場合が多いです。
しかし話し合いの場が設けられることはなく、昔の校則のまま現在も適用されています。
そのため、教師側も校則の意義を理解しておらず、ただ生徒に守らせることだけ考えている場合もあります。
校則の意義が分からないため、生徒からは「なぜ守る必要があるの?」という疑問が出てくるのも当然です。
一方、教師も人間であって、完全な人間ではありません。
教師も学び、成長する必要があります。
校則を一方的に押し付けるだけではなく、一緒に考えていくスタンスも大切なのではないでしょうか。
教師にもいろいろな事情があるんです……
「この校則、少し古くて時代にあってないよなぁ…」
と感じる教師がいるのに、なぜ校則は変わらないのでしょうか。
それには、様々な事情があります。
私立学校の場合、多くの学校の中からその学校が良いから選んで入学してきているのです。
入学後に校則が変わり、学校が変わってしまったら入学してきた生徒やその保護者にどう説明すれば良いのでしょうか。
また、多くのOB・OGがいる学校も、校則は変えにくい現状があります。
また、保護者も様々です。
同じ校則でも「厳しすぎる!」という方もいれば、「もっと厳しくしろ!」という方もいらっしゃいます。
校則が厳しくても緩くても、どちらにしろ批判は集まるのです。
昔と比べて教師の仕事が忙しすぎるのが原因とも言われています。
忙しすぎるため生徒と向き合う時間が少なくなり、多様性を認める余裕もなくなり、一律に縛り付ける指導になっているのではないかと考えられます。
これまでは、大人の言うことに従う子どもが良い子とされてきました。
しかしこれからの時代は、自らアクションを起こせる人材を育成するのが私たち教師の役目です。
そもそも、校則のルーツとは?
校則のはじまりは、明治六年に文部省が発行した「小學生徒心得」です。
その内容の一部を紹介します。
第1条 毎朝早く起き、顔と手を洗い、口をすすいで髪をとかし、父母に挨拶をして、朝食を済ませ、学校へ出る用意をし、忘れ物をしないようにすること。 |
第2条 授業の10分前には登校すること。 |
第3条 席に着くときは、教師に挨拶をすること。 |
第8条 出入りするときは障子やふすまの開閉を静かにする。書物の取扱いは丁寧に行い、爪で紙を破ったり、指に唾をつけたりしてはならない。 |
第9条 毎日、顔や手、衣類などを清潔にして登校すること。 |
第10条 生徒は教師の意向に従い、指導を受けること。教師の定める規則に一切意見してはならない。 |
このように、生活の細かいところまで指示するものでした。
第10条には『教師の定める規則に一切意見してはならない』とあります。
校則の変遷
1970年代は校内暴力などが横行していました。
それを抑えるために校則が厳しくなりました。
また、当時は体罰による指導が当たり前でした。
しかし、1990年に神戸で起きた高校生校門圧死事件をきっかけに、厳しすぎる校則を見直す動きが出てきます。
2000年になると、教師によって指導が異なることを是正するため、指導のマニュアル化が行われるようになります。
基準を明確化して、ぶれない指導を徹底するようになりました。
校則のない学校の生徒たちは?
中央大学付属高等学校には、校則がありません。
この学校は依然、とても厳しい校則で生徒を縛り付けていました。
しかし1960年~70年の学生運動で生徒たちが立ち上がりました。
生徒と教師で話し合いを進めて校則をつくりました。
その結果、126文字の理念ができあがりました。
中央大学付属高等学校 126文字の理念
真の自由は、自己を律することによって得られる。集団の中にあっては、他者の自由と権利とを自己のそれと等しく認め互いにその義務を果すことによって個人の存立が保たれる。個人が集団の規範に従うことは、この意味において個人の自由と権利とを守ることに外ならない。
個人の自由だけでなく他者の権利を認めることが大切であると書かれています。
この高校では、生徒と教師が話し合うことで校則をつくり続けています。
生徒は茶髪・ピアス・私服も許可されています。
学校の自動販売機の飲み物の値段を下げることや、
校舎内を土足で入ることも可能としました。
それにより、より良い学校生活を送るために「どうしたらもうちょっとよくできるかを考える癖がついてるのかなと思う」と、元生徒会長は話していました。
まとめ:校則を見直す時がきている
いかがでしたでしょうか。
今回は、2020年2月11日にNHKの「おはよう日本」で放送されたブラック校則の特集についてまとめました。
現在の学校の校則は、昔に制定されてからそれほど変わらず残り続けているものが多いと思います。
このブラック校則の見直しの流れがある今、生徒と教師で校則を見直す機会を設けるのも良いかもしれませんね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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