こんにちは。福田泰裕です。
この記事では、高等学校で履修する『情報Ⅰ』第2章「コミュニケーションと情報デザイン」より、「(5) 2進数と10進数の基数変換(整数)」について解説していきます。
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目次
この記事の内容は、私がYoutubeに公開している『情報Ⅰ授業動画②-(5)』を文字起こししたものです。
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まず、私たちが普段使っている「1、2、3……」と数えて、10番目で位が上がる数え方を『10進数』といいます。
そして『一の位、十の位、百の位……』を使って数を表現する方法を『位取り記数法』といいます。
そして、この『位取り記数法』では『一の位、十の位、百の位……』がそれぞれ何個ずつあるのか、というようにして数を表しています。
例えば『345』という表記がどういう意味を持つのか、改めて考えてみましょう。
345は、『百の位が3』、『十の位が4』、『一の位が5』です。
これは、『100が3個』、『10が4個』、『1が5個ある』、ということを意味しています。
縦に掛け算すると、それぞれの位は『300』、『40』、『5』を意味しているので、これを横に合計して『345』という数を表現しています。
私たちの頭の中では、自然とこのような計算をして『345』という数を読み取っているのです。
このように私たちは、一の位、十の位、百の位が何個あるのか、というようにして、数を表記しています。
この10進数による表記では、使う数字は0から9までの10種類です。
また「1が10個集まって10」、「10が10個集まって100」というように、1桁上がるごとに桁の重みは10倍になります。
このように桁の重みが10倍になるとき『基数が10である』と言います。
次に『2進数』という数の表し方を考えていきます。
2進数とは、2番目で位が上がる数え方です。
つまり、「1」の次は位が上がって2桁での表記になります。
ただし、これでは10進数の「10」と区別がつかないので、2進数であることを表すために数字の最後に『(2)』と付けます。
2進数の場合は、これを「じゅう」とは読まず「イチゼロ」と数字を左から順に読みます。
そしてコンピュータ内部では、この2進数が使われています。
2進数は、使う数は0と1の2種類で、「1が2つ集まって2の位」、「2が2つ集まって4の位」、「4が2つ集まって8の位」……というように、1桁上がるごとに桁の重みは2倍になります。
つまり『基数が2である』ということです。
2進数の位取り記数法による表記では、この「1の位、2の位、4の位……がそれぞれ何個ずつあるのか」を表します。
2進数では「千百一」とは読まず、「イチイチゼロイチ」と読みます。
それでは、この「1101(2)」を10進数に直すといくらになるのかを考えてみましょう。
まず、この「1101(2)」を『8の位、4の位、2の位、1の位』の箱に入れていきます。
そして、『8、4、2、1の位』がそれぞれ『1個、1個、0個、1個』ずつあるので、縦に掛け算をして、横に足します。
すると「13」となって、「1101(2)」を10進数に変換することができました。
このように「縦に掛けて、横に足す」という手順を踏むことで、2進数から10進数への基数変換を行うことができます。
それでは、2進数から10進数への基数変換の練習問題です。
練習1「1011(2) を、10進数で表せ。」
ここでいったん動画を止めて、まずは自分で考えてみてください。
それでは、解説していきます。
まず「1011(2)」を、『8の位、4の位、2の位、1の位』の箱に入れます。
これを縦に掛けて、横に足すと「11」となり、10進数に変換することができました。
続いて、練習2「11100(2) を、10進数で表せ。」
それでは、いったん動画を止めて、まずは自分で考えてみてください。
では、答え合わせをしていきます。
今回は5桁の2進数です。
2進数は1桁上がると桁の重みが2倍になるので、8の位の1つ上は2倍して『16の位』となります。
「11100(2)」を、『16の位、8の位、4の位、2の位、1の位』の箱に入れます。
これを縦に掛けて、横に足すと「28」となりました。
このように、何桁の2進数であっても、箱に入れて、縦に掛けて、横に足すことで、10進数に基数変換することができます。
次は、逆に、10進数から2進数への基数変換を行いましょう。
まず、10進数の「345」について考えてみましょう。
345を10で割ると、34 余り 5。
次に、34を10で割ると、3 余り 4。
この計算結果を下からたどると『3 → 4 → 5』が順に表れます。
この計算を簡略化すると、右のように書くこともできます。
余りを右に書いて、最後に下からたどると『3 → 4 → 5』が表れます。
このように、10で割った余りを書き並べると、10進数の各位の数が表れるのです。
この考えを利用して、10進数を2進数に基数変換していきましょう。
2進数に基数変換するためには、2で割った余りを順に書き並べていきます。
ここでは『13』を、2進数に基数変換してみましょう。
\(13 \div 2 = 6 \cdots 1\)
\(6 \div 2 = 3 \cdots 0\)
\(3 \div 2 = 1 \cdots 1\)
そして、商が1になったところで、割り算は終了です。
下からたどると、『1 → 1 → 0 → 1』となり、2進数に基数変換できました。
この計算を簡略化すると、右のように書くことができます。
繰り返し2で割っていくと、いつか必ず商が1になります。
商が1になったら割り算を終了し、下からたどれば2進数に基数変換できます。
それでは、10進数から2進数への基数変換の練習問題です。
練習1「20を、2進数で表せ。」
一旦動画を止めて、自分で考えてみてください。
それでは、解説します。
20を2で割りながら、その余りを書き並べていきます。
\(20 \div 2 = 10 \cdots 0\)
\(10 \div 2 = 5 \cdots 0\)
\(5 \div 2 = 2 \cdots 1\)
\(2 \div 2 = 1 \cdots 0\)
商が1になったので、下からたどると『10100(2)』となります。
練習2「25を、2進数で表せ。」
一旦動画を止めて、自分で考えてみてください。
それでは、解説をします。
\(25 \div 2 = 12 \cdots 1\)
\(12 \div 2 = 6 \cdots 0\)
\(6 \div 2 = 3 \cdots 0\)
\(3 \div 2 = 1 \cdots 1\)
商が1になったので、下からたどると『11001(2)』となります。
このように10進数の数は、2で割った余りを書き並べ、商が1になったら下から読むことで、10進数に基数変換することができます。
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