こんにちは。福田泰裕です。
この記事では、高等学校で履修する『情報Ⅰ』第1章「情報社会の問題解決」より、「(7) 新しい情報システム」について解説していきます。
最後まで読んでいただけると、嬉しいです!
目次
この記事の内容は、私がYoutubeに公開している『情報Ⅰ授業動画①-(7)』を文字起こししたものです。
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近年、情報技術は、すさまじいスピードで進歩しています。
今回の動画では、新しい情報システムを7つ、紹介していきます。
まず、1つ目はPOSシステムです。
商品の販売・支払いが行なわれるその場で、商品に関する情報を収集・記録し、商品の売り上げ情報を把握することで、それに基づいて売り上げや在庫の把握、商品の発注などを自動で行うシステムです。
大手のコンビニでは、すでにPOSシステムは導入されています。
レジでバーコードを読み取るだけで、商品の管理や売り上げの管理が簡単に行えるので、店員の負担が減り、発注ミスなどを防ぐことができます。
人材不足に悩むコンビニ業界を救う技術、と言えるでしょう。
2つ目は、電子マネーです。
電子マネーとは、貨幣価値を電子的なデータで表現したもので、データ通信で決済するものです。
ICカードやスマホを用いた電子決済が普及しています。
電子マネーは、大きく2種類に分けられます。
事前に現金をチャージしておき、その金額内でだけ利用できるプリペイド型。
反対に、先に決済をしておき、月末など決まった日にまとめて支払うポストペイ型です。
ポストペイ型のカードを、クレジットカードと呼びます。
VISA、Master Card、JCB、American Express、などのブランドがあります。
世界では現金を使わない決済「キャッシュレス決済」が進んでいますが、日本は大きく遅れているのが現状です。
3つ目は、クラウドコンピューティングです。
以前はソフトウェアやデータなど、パソコンにインストールしてから利用していましたが、このクラウドコンピューティングでは、データをインターネット上に置いた状態で利用することができます。
例えば、Google Drive、Google Maps、Google Classroom などのアプリは、インストールの必要がなく、ブラウザ上で動作します。
ネットに接続できれば、自宅のパソコン、会社のパソコン、タブレットやスマホ、いつでもどこでも同じサービスを受けられるのです。
利用者は、ソフトウェアのインストールや更新作業を行わなくてよいので、とても便利な技術ですね。
4つ目は、人工知能(AI)です。
認識、推論、判断、言語運用、創造など、人間の知能の働きをもつコンピュータを使って人工的に模倣した技術のことです。
近年AIの進歩はすさまじく、AIによって、人間ができなかったことを実現できるようになっています。
例えば2019年に、理化学研究所が発表した『複数の病理画像から癌を発見するAI』があります。
人間の目では見つけられなかった癌を発見することができるので、大変話題になりました。
従来のプログラムだと、癌の特徴を人間が入力し、その特徴に一致するものを癌と認識するプログラムが精いっぱいでした。
そのため、プログラムが人間を超えることはありませんでした。
しかしAIは、複数の画像から癌の共通点を自分で見つけ出すことができるのです。
それによって、それまで人間が気付かなかった癌の特徴が見つかり、AIが癌を発見することができたのです。
AIの進歩によって、私たちの生活が大きく変わっていくことは間違いなく、そう遠い未来ではないかもしれません。
5つ目は、IoTです。
IoTとは「Internet of Things」の略で、モノのインターネットと呼ばれます。
あらゆるものがインターネットに接続され、相互に通信を行う仕組みや、その環境のことをいいます。
昔は、インターネットに接続できるのはコンピュータだけでしたが今では、スマホ、ゲーム、家電など、あらゆるものがインターネットに接続されています。
そして、スマホで家電が操作できたり、家電やセンサーが感知した情報をスマホで見ることができます。
このIoTの技術によって、私たちの生活はとても便利になりました。
6つ目は、ビッグデータです。
ビッグデータとは、様々な形をした、様々な性格を持った、様々な種類の、非構造化データです。
言い換えると、膨大な量の、整理されていないデータのことです。
今までもこのような情報はありましたが、人間には扱えないデータでした。
しかし、人工知能、AIの発達により、この膨大なデータの活用が可能になってきました。
例えば、私たちがインターネットでWebサイトを見ていると、広告が表示されます。
この広告は、性別、年齢、インターネットの閲覧履歴、ネットショッピングの購買履歴などから、最も効果のある広告を自動で選んで表示しているのです。
また、コンビニ商品の販売数予測も行っています。
以前は、店長の経験だけが頼りでしたが、AIの発達によって、天候、気温、曜日、近隣店舗の販売状況などの膨大なデータから商品の販売数を予測することが可能になりました。
この予測数を見て商品を発注すれば、大きなミスをする心配がなくなるのです。
最後は、拡張現実と仮想現実です。
拡張現実を『AR』といい、現実の環境にコンピュータを利用して情報を付加することで現実を拡張する技術です。
ポケモンGo というスマホアプリでは、現実世界の映像にポケモンを出現させることができると、話題になりましたね。
これは、拡張現実『AR』という技術です。
次は、仮想現実『VR』です。
VRは、人が知覚できる仮想環境を構築する技術です。
VRゴーグルをつけることで、本当にその世界にいるかのような感覚になり、仮想現実を楽しむことができます。
このように、私たちの住む社会は情報技術の進歩によって大きく変化しています。
それによって『データ駆動型社会』という新しい考え方が生まれました。
以前は、人間が経験し、人間が考え、人間が新しい社会を作り出してきました。
しかし、このデータ駆動型社会では、フィジカル空間(現実空間)で暮らす私たちから、スマホ、家電、カメラなどがセンサー情報を読み取り、サイバー空間(仮想空間)でAIが解析して新たな価値を生み出し、再び現実空間の私たちに返ってきて、住みやすい社会を提供するというものです。
そして、新しい社会で暮らす私たちを再びセンサーが読み取って、AIが解析し、更に新しい社会をつくっていきます。
「情報社会」は情報に価値がありましたが、「データ駆動型社会」では、情報になる前のデータに価値があるのです。
【『情報Ⅰ』解説動画】1-(1) 情報社会と情報
【『情報Ⅰ』解説動画】1-(2) 情報モラルと個人に及ぼす影響
【『情報Ⅰ』解説動画】1-(3) 知的財産権① 産業財産権
【『情報Ⅰ』解説動画】1-(4) 知的財産権② 著作権
【『情報Ⅰ』解説動画】1-(5) 知的財産権③ 著作権の例外規定・CCライセンス
【『情報Ⅰ』解説動画】1-(6)個人情報の保護と管理
【『情報Ⅰ』解説動画】1-(7)新しい情報システム
【『情報Ⅰ』解説動画】1-(8)問題解決の手順
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【『情報Ⅰ』解説動画】2-(5)2進数と10進数の基数変換(整数)
【『情報Ⅰ』解説動画】2-(6)2進数と16進数の基数変換
【『情報Ⅰ』解説動画】2-(7)2進数と10進数の基数変換(小数)
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