こんにちは。福田泰裕です。
テストを実施すると、どうしても平均点が気になります。
平均点を隣のクラスと比べて、一喜一憂してしまいがちです。
しかし、平均点だけでクラスを評価することはとても危険です。
平均値だけでは、全体の分布を把握することはできないのです。
しかし、全員の点数をボーッと眺めていても、なかなか傾向は見えてきません。
この記事では、箱ひげ図を使って全体の分布を視覚的に捉える方法をご紹介します。
最後まで読んでいただけると嬉しいです。
目次
箱ひげ図は、簡単に言うと四分位数を視覚的に表したものです。
四分位数の求め方については、こちらの記事をご覧ください👇
箱ひげ図は、最大値と最小値、四分位数を使って、次のように表します👇
文字通り「箱」と「ひげ」でできているように見えることからそう呼ばれています。
この箱ひげ図を使って、全体の分布を把握できるのか確かめてみましょう!
それでは、実際に箱ひげ図を描いてみましょう。
例えば、10人の生徒が10点満点のテストを受けて、次のような結果だったとします。
この10人の結果から、まずは最大値と最小値、四分位数を求めます。
この結果から、箱ひげ図を描いてみましょう。
箱ひげ図を見ると、このクラスは最高が9点、最低が4点、半数の生徒が5点~8点に収まっているということが視覚的に分かります。
上の例は少人数だったので、数字を見るだけでもある程度の傾向がつかめました。
しかし、箱ひげ図は大人数になるとその力を発揮します。
例えば、あるテストの結果が次のようになりました。
平均点だけを見ると、1組→2組→3組→4組の順になっています。
しかしこれだけの生徒がいると、平均点だけでは生徒が大体何点くらいを取っているのかを把握することができません。
そこで、まずクラスごとの最大値と最小値、四分位数を求めてみます。
これを元に、クラスごとの箱ひげ図を描いてみましょう。
平均点は1組が一番高かったのに、箱の位置を見ると2組が一番良く頑張っているようにも見えますね。
1組は、点数が1桁の生徒がいないため平均点が高いですが、中間層の得点は2組の方が高いようです。
このように、箱ひげ図を描くことで全体の分布を見ることができるのです。
平均点だけでは、ここまで分かりません。
いかがでしたでしょうか。
四分位数は全体の分布を知るための代表値ですが、それを箱ひげ図で視覚化することで更に状況をつかみやすくなります。
特に例2のように、箱ひげ図は複数の集団を比較する際にとても役立ちます。
平均点だけでは見えてこない全体の分布を知ることで、テストやクラスをさらに詳しく分析することができるようになるでしょう。
ぜひ箱ひげ図を描いて、クラスの分析に役立ててください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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