こんにちは。福田泰裕です。
クラスの生徒を生年月日順に並べてみると、同じ誕生日の人がいることってありますよね。
1年間は365日。
クラスの生徒は30人。
これが重なるなんて珍しい!
…と考えてしまいがちですが、本当に珍しいことなのでしょうか。
今回は、クラスで誕生日が同じ人がいる確率を考えていきます。
最後まで読んでいただけると嬉しいです。
目次
それでは、クラスで誕生日が同じ人がいる確率を求めていきましょう。
まず、問題をハッキリさせておきましょう。
1年間を365日として、それぞれ誕生日になる確率は等しく \(\displaystyle \frac{1}{365}\) とする。
\(n\) 人の誕生日を調べたとき、少なくとも1組は同じ誕生日である二人組がいる確率を求めよう。(ただし、\(0 \leq n \leq 365\) とする。)
1年間は365日で、366人以上の場合は必ず同じ誕生日の人がいるので \(0 \leq n \leq 365\) として考えていきます。
「少なくとも1組は同じ誕生日」ということは、
「1組が同じ」「2組が同じ」「3組が同じ」‥‥‥と、多くのパターンがあります。
ということで、余事象を考えていきましょう。
「少なくとも1組は同じ誕生日の二人組がいる」の余事象は「全員の誕生日が異なる」ですね。
まず「全員の誕生日が異なる確率」を求めて、全事象の確率「1」から引き算で求めていきましょう。
余事象は次のようになります。
\(n\) 人の誕生日がすべて異なる
この確率を求めていきましょう。
まず、 \(n\) 人の誕生日の選び方は、\(n\) 人それぞれ365通りずつあるので \(365^n\) 通りです。
次に、「全員の誕生日が異なる」ような誕生日の選び方は、365日の日付が書かれた365枚のカードから \(n\) 枚を選び、 \(n\) 人に1枚ずつ配る場合の数と等しいので、\(_{365}{\rm P}_n\) 通りです。
よって、この余事象の確率は \(\displaystyle \frac{ _{365}{\rm P}_n }{365^n}\) です。
つまり、
\(n\) 人の誕生日を調べたとき、少なくとも1組は同じ誕生日の二人組がいる確率は、$$1- \frac{ _{365}{\rm P}_n }{365^n} $$
という結果になります。
さて答えは出ましたが、 \(\displaystyle 1 – \frac{ _{365}{\rm P}_n }{365^n}\) ではいまいちピンときません。
この結果を具体的な数字で見てみましょう。
nが人数で、3列目の「1-(365_P_n)/(365^n)」が「同じ誕生日の二人組がいる確率」です。
nが増えると確率も増加していき、23人目で50%を超えます。
1年間は365日もあるのに、たった23人いれば半分以上の確率で同じ誕生日の二人組がいる…不思議ですね。
グラフにしてみると…
このような形になります。
面白いですね。
いかがでしたでしょうか。
今回の記事をまとめると、次のようになります。
365日もあるのに、たった23人で半分を超えるというのは直観的には信じられない結果となりました。
30人以上のクラスなら、同じ誕生日の二人組がいることは珍しくない…というより、二人組がいない方が珍しいということになりますね!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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