こんにちは。福田泰裕です。
クラス担任をもつと、学校行事などにクラスとして参加するようになります。
文化祭のクラス企画や、クラスマッチのメンバー決めなどを行わなくてはなりません。
こういうとき、クラスで話し合う時間や準備する時間が与えられます。
クラス担任は、どのように振る舞えば良いでしょうか。
今回は、「自主性を尊重し、適度な失敗を経験させよう」というお話をします。
最後まで読んでいただけると嬉しいです。
目次
クラスで学校行事に向けて準備をするとき、代表の生徒が前に出て話し合いをすると思います。
そこで、クラス担任はどのように振る舞えば良いでしょうか。
文化祭のクラス企画を決めるためにクラスで話し合うときを例にして、ダメなタイプからご紹介します。
クラス担任として一番やりがちで、一番やってはいけないパターンが「担任が主導権を握る」ことです。
次の文化祭の企画は、迷路をやろう!
設計図を書いて、段ボールをたくさん使って道を作ろう!
教室を暗くして懐中電灯を持ってもらうと面白いね!
宝探しの要素を入れても楽しいかも!
担任を何度もやっていると、学校行事の大体のパターンが分かっているので、すぐ正解にたどりつけてしまいます。
しかし、生徒は違います。
文化祭は学校生活で3回しかありません。
今のクラスでの文化祭は、人生で一度きりです。
そこで担任から「〇〇をやるぞ!」と決められて、楽しく主体的に活動することができるでしょうか。
もし、ある生徒が「お化け屋敷がやりたいなあ」と思っていても、クラスの多数決で迷路になったならそれは諦めてクラスの手伝いをするでしょう。
しかし、クラス全体が「お化け屋敷がやりたい」という流れの中、担任が「迷路をやる!」と言っても賛同は得られません。
私たちの文化祭なのに、担任の先生だけ楽しんでる…
何のために準備を頑張っているんだろう…
このように思われてしまっては、せっかくの文化祭が台無しです。
担任がクラスの話し合いの主導権を握ることだけは、絶対に避けましょう。
主導権を握るのは一番ダメですが、放置するのも危険です。
文化祭などの学校行事では、終わった後に生徒たちが
文化祭、すごくやりがいがあって楽しかった!
と思うことが最も大切です。
例えば文化祭のクラス企画で迷路をつくるのに
などの大きな失敗をしてしまうと、生徒たちは
はあ…
私たちの頑張りは一体なんだったんだろう…
と感じてしまいます。
頑張ったのに報われないことがもっとも悲しいことです。
また、先頭に立って頑張った代表の生徒がクラスメイトから悪口を言われるかもしれません。
そのため、クラス担任は企画の話し合いや準備に至るまで主導権を握ってはいけませんが、見守ってあげることはとても大切です。
生徒たちは、その瞬間を精一杯頑張っています。
クラス担任はその先を見通して、
というときには、
多分このまま進めていくと、〇〇ができなくて失敗すると思うよ。
例えば××するとか、別の案を考えた方がいいと思う。
と、クラスの代表に教えてあげましょう。
大失敗をする前にアドバイスをして、企画を成功に導きましょう。
普段の授業は教師がしっかり準備して、ある程度こちらが主導することで解決に導きます。
しかし学校行事の主体は生徒です。
生徒が楽しみ、達成感と充実感を味わうことが、学校行事の成功になります。
そのためには、自分たちで決めて行動することが最も大切です。
クラス企画の話し合いや、体育祭のメンバー決めなどの場面では、担任はできるだけ見守る立場に徹しましょう。
大失敗が予想される場合のみ、アドバイスをすれば良いのです。
文化祭は企画から当日の発表まで1~2か月も準備期間があり、予算も数千円~数万円程度が与えられます。
そこで大事にしたいのが、計画性をもたせることです。
ずっと何もせずに前日の夜に焦ったり、後先のことを考えずに物を買ってしまって本当に必要な物が買えなかったりしてはいけません。
クラスの代表とよく話をして、例えば「夏休みは毎週水曜日に集まる」「登校日の日は午後から全員で準備する」のように、しっかり計画させましょう。
また、お金の使い方も大事です。
無計画で買い物に行くと浪費しがちです。
買い物に出かける前に何が必要なのか決めておき、それだけを買うようにしましょう。
無計画で進めると失敗します。
時間の使い方とお金の使い方をしっかり考えさせましょう。
そして、適度な失敗を経験させることも大事です。
完全に舗装された道路しか走ったことのない人は、山道を走れません。
適度な失敗は、その生徒にとって最終的には成長につながるはずです。
無計画に進めて失敗してはいけませんが、計画を立てて失敗するのは仕方のないことです。
成功するか分からないけどまだ時間があるから、試しにやってみよう!
失敗したら、また別の方法を考えればいいよ!
社会に出たら、正解のない問題に立ち向かうことが多くあります。
そこで大事な力は、失敗しても挫けずに挑戦することです。
人間は試行錯誤を繰り返すことで少しずつ良い方法を考えることができます。
失敗しても、振り返りをして別の方法を考えたら大丈夫なんだ!
適度な失敗をすることで生徒は成長していくのです。
いかがでしたでしょうか。
クラスの話し合いでは、つい口を挟みたくなると思います。
しかしそこはグッとこらえて、見守りましょう。
「絶対に失敗する!」という場合のみアドバイスをして、基本的には「適度な失敗は大歓迎!」というスタンスで生徒の自主的な活動を見守りましょう。
文化祭
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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