受験数学の勉強法【数学はスポーツと同じだ!】

勉強法

こんにちは。福田泰裕です。

みなさん、数学は好きですか?
数学が苦手という人が多いですよね。

私は高校教師として数学の授業を担当しています。
数学の指導をしていく中で、数学が得意な人と苦手な人の差は何だろうとずっと考えていました。

そしてある時、その答えが分かりました。
それは趣味の野球をしているときです。

え?野球と数学が関係あるの?

と、思うのが普通です。
しかし、私は気づいてしまったのです。

数学とスポーツは同じだということに!

それでは今回は「受験数学の勉強法【数学はスポーツと同じだ!】」についてお話します。

最後まで読んでいただけると嬉しいです!

目次

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スポーツの上達は基礎の反復練習→実戦練習

まずスポーツの上達のプロセスを考えてみましょう。
今回は私の好きな野球で例えさえてもらいます。
みなさんは自分の好きなスポーツに置き換えながら読んでみてください。

基礎の反復練習が最も大切

スポーツの上達において、基礎練習は最も大切です。

バットの持ち方を知らない人が、「試合でホームランが打ちたい!」と言ったらどうしますか?
「まずバットの持ち方から覚えようね ^^」となりますよね。
バットの持ち方を知らないのに、ヒットが打てるはずありません。

バットの持ち方を覚えたら、次はスイングの練習です。
素振りをして、正しいスイングができるようになるまで繰り返し練習します。

何度も何度も練習することで、ようやくスイングが体に染みついてきました。
実際に、ゆっくり投げられたボールを打ってみましょう。
初めはなかなか当たりませんが、ようやくバットに当たるようになってきました。

基礎ができたら試合に出てみよう

では、試合に出てみましょう。
すると、相手ピッチャーも打たせまいとして、様々なボールを投げてきます。

インコース、アウトコース。
更には変化球も投げてきます。

そうです。
ど真ん中ストレートの練習だけをしていては、試合ではまったく打つことができません。

なぜ試合で打てなかったのか

なぜなら、インコースにはインコースの打ち方、アウトコースにはアウトコースの打ち方、カーブにはカーブの打ち方、スライダーにはスライダーの打ち方……というのがあるのです。

それらを知っていないと、ヒットを打つことはできないのです。

その打ち方を教えてもらい、練習しました。

「インコースを打つときは、まず腕を畳んで、腰が回らないように腕からスイングして、手首は最後まで残して……」といった感じです。

再び試合に出てみる

さあ、打ち方を覚えたので試合に出てみましょう。

相手ピッチャーがインコースのカーブを投げてきました!
しかし、体が反応しません!

「インコースを打つときは、まず腕を畳んで、腰が回らないように腕からスイングして、手首は最後まで残して……」 ということは頭で分かっていても、それを思い出す間にボールはキャッチャーミットに入っています。

試合でヒットを打つために必要なこととは?

では、試合でヒットを打つためには何が必要なのでしょうか。

試合でヒットを打つためには、インコースやアウトコース、カーブやスライダーの打ち方を知っているのはもちろんですが、それを瞬時に発揮できるよう体に覚えこませないとダメなのです。

ただ知っているだけではダメです。間に合いません。

野球が上手な人は、瞬間的に体が正しい動きを発揮できるのです。

数学で高得点が取れる人は何がすごいのか?

話を数学に戻します。
数学で高得点が取れる人は何がすごいのでしょうか?

数学で高得点が取れる人の思考

例えば次の問題を見たとき、あなたはどのように考えますか?

問題1.

次の関数の最小値を求めなさい。
$$ y = 2x^2 -4x-1 $$

どうでしょう。
この時、この問題が解ける人の頭の中はこのような思考です。

2次関数の最小値を求める問題か。
じゃあ、平方完成をして、頂点の座標を求めれば良いな。

この「平方完成をして、頂点の座標を求めれば良い」ということに気づければ、あとは計算するのみです。
これに気づけない人は、この式を睨み続けるだけです。

次の問題はどうでしょう?

問題2.

次の \( x \) の方程式
$$ x^2 -(a+2)x +1=0 $$
の解の個数を求めなさい。ただし、\( a \) は定数とする。

これも、解ける人の思考はこうなっています。

2次方程式の解の個数だから、判別式を使えば良いな。
\( a \) の値によって個数が変わりそう。

この問題も「2次方程式の解の個数だから判別式を使えば良い」ということに気づければ、あとは計算するのみです。
判別式の存在を忘れているひとは、どれだけ考えても答えは見えないはずです。

では、最後の問題です。

問3.

\( x \) の方程式
$$ 2^x -(a+2)\cdot 2^x +1 = 0 $$
の解の個数を求めなさい。 ただし、\( a \) は定数とする。

いかがでしょう。
少し難しいですが、分かりますか?
分かる人の頭の中はこうです。

\( t = 2^x\) と置くと、 \( t^2 -(a+2)t +1 \) と
2次方程式になるから、判別式を使えばいいな。

たったこれだけのことです。
この問題は \( t = 2^x \) と置くことに気が付けば、あとは2次方程式の問題と同じく判別式を使うだけなのです。
この問題が分からない人は、

なに \( 2^x \) って……
\( x \)について解くこともできない……

と考え込みますが、 \( t = 2^x \) と置くことには気付けないでしょう。

数学で高得点が取れる人は、問題を見た瞬間に何をしたら良いのか分かるのです。
大事なのはこの判断の早さと正確さです。

解き方が分かっても、計算ミスをしたらダメ

しかし、解き方が分かっても計算ミスをしてしまうとマルはもらえません。
計算力がないと高得点を取ることができないのです。

つまり高得点を取るためには、計算力解き方が瞬時に分かることが必要なのです。

数学とスポーツが同じである理由

野球でヒットを打つためには、

  1. 正しいスイングを覚える
  2. 瞬時に反応できる
  3. 試合でヒットが打てる

という順序が大切です。

数学の場合は、

  1. 計算がミスなくできる
  2. 瞬時に解き方が分かる
  3. 模試・入試で問題が解ける

という順序です。
なんだか似ていますね!

正しいスイングを覚えて、瞬時に反応できて初めてヒットが打てるように、
計算ができて、瞬時に解き方が分かって初めて問題が解けるのです。

この順番は飛ばすことはできないし、入れ替えることもできません。
1→2→3の順で進んでいくしかないのです。

だから、数学とスポーツは同じだと言えるのです。

まとめ:自分がどの段階か知ることが大切

受験勉強を始める際に、自分がどの位置にいるのかを知ることが大切です。
平方完成の計算や判別式の計算が分からないようでは、過去問を解いても時間の無駄です。
まずは基礎固めで、計算問題を確実に解けるようになるのが先でしょう。

そういった計算問題が解けるようになってから、実際に過去問に取り組むと良いですね。

今回の記事をまとめると、次のようになります。

  • 数学とスポーツは同じ
  • 基礎(計算問題)→実戦(過去問)の順番が大事
  • 瞬時の判断力が大事

この記事が1人でも多くの受験生の役に立てば嬉しいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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